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ごあいさつ

郡山の高校卒業間近、自分には何ができるだろう?
大学受験もしてみた。専門学校の専門誌も読んでみた。なりたかった仕事ではなく、やってみたい仕事をしてみたい。
いつか、自分で独立し、自分の力で何かを成し遂げたい。
そんな思いから、料理の道へ進みました。
何となく作ったチャーハンを、友人が「美味しい」と言った一言が背中を押したということもあるが。。。
仙台の専門学校へ行き、大手ホテルや大手レストランへ就職する友人とは全く違う、小さなフランス料理店を選んだ。
料理ではなくサービスの仕事がスタートだった。
毎日、先輩やオーナーシェフより早く出勤し、掃除、鍋磨き、その他先輩たちが仕事をしやすい環境づくりと店の衛生が主な仕事だった。
それでも、お客様と触れ合えるサービス業は身近に感想を聞くことのできる立ち位置だった。とにかく『掃除』と『衛生』に厳しい先輩に鍛えてもらった。
そのせいか、自分の部屋も綺麗になっていないと落ち着かない性格となる。
その後、仙台市内のホテルやイタリア料理店などで修業を積んだ。
いつか自分の店を持ちたい!いや、持つんだ!!と考える。
人は、強く願うとその思いは叶うと思う。願うだけではなく、願えば願うほど自分もその道へと努力するからだ。
仙台での独立も考え、様々な物件も見回った。
競争の激しい仙台では、“ちょっと考える時間”の間に次から次へと同じような物件を探す人々が増えて、あっという間に即決してしまう。
自分の力だけで出来るか不安になりながらも、地元郡山でも物件を探した。
夫婦二人で切り盛りするレストラン。
20席は小さいようでも、自分たちには広い店だった。
有名星付レストランで修業したわけでもなく、イタリアへ渡り修業したわけでもない、知名度のない自分。
ただ、生まれ育った郡山で郡山の方々が楽しめるレストランの一つに加えていただきたい。そんな気持ちだけで開店したレストラン。
開店当初はお客様にご迷惑をおかけしたこともしばしば。
あれから数年。少しは成長したのだろうか。自問自答の日々。

オープンからクローズまで、ただひたすらに鍋をふって 料理を作り続けるシェフ。
わざわざ足を運んでいただいたお客様に「来てよかった」と言ってもらいたい。
生産者が作った朝採りの野菜を、どんな料理にしようか。
華やかな一皿よりも、インパクトのある一皿に仕上げたい。
お客様が緊張しながらナイフを入れるより、どこから切ろうか?とニコニコ・ワクワクしながらナイフを入れてもらいたい。
食べて納得の表情。
それだけで、作り手は満足。
特別なことはしないけど、少しの手間暇で美味しくなる料理。

今日はどんなお客様がいらっしゃるか、想像しながらテーブルを磨き、椅子を磨き、ガラスを磨き上げる。
テーブルセッティングをしながら、お客様との距離感を考える。
ワイングラスを拭き上げながら、今日はどのワインをセレクトしようか、
ご予約のお名前を見ながら、前回の料理とワインを思い出す。
シェフの作り上げる料理と、お客様の好みからチョイスしながらのセレクト。
お客様との会話で、好みの量・食材・記念日などを記憶する。
目に見えない仕込みもある。
気づいてもらえない仕込みもある。
それでも、なくてはならない仕込みは、お客様の笑顔につながる。

特別な日に思い出してもらいたい。
今日の食事はどこにしよう?
そんな日にも思い出してもらいたい。
日常も非日常も、『マルテッロ』に行こう!
そんな身近なレストラン。
皆様のそばにあるレストラン。
真っすぐな気持ちで心ある一皿を提供できますよう、感謝の気持ちを忘れずに日々精進してまいります。

リストランテ マルテッロ
代表 村上 悟